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2022 Graduation works
2022東京芸術大学卒業制作展
東京メトロ文化財団賞 受賞
2022年6月〜銀座駅 メトロ銀座ギャラリーにて展示
Fu-Tsu
~ Concept ~
みなさんの思う「普通」とは本当に「普通」でしょうか
みなさんが普段、当たり前にしている事やもの
それは誰かにとって「普通」ではないかもしれません
現代の工芸、捉え方は幅広くあると思いますが
工芸品の持つ温かみや美しさ、心を豊かにしてくれる力は
いったい誰に向けられたものでしょうか
健常者 障害者 高齢者 人種 宗教 性別
そんな概念に囚われない工芸を
目指しました
~ Work description~
優しい肌触りで温かみを感じさせてくれる錫
それは古代より神具や酒器に使用され
人に身近な存在でした
本作品は錫という柔らかい金属を使用し
少し力を入れて握るとその人にあったグリップがつきます
変形する際に錫が発する「スズ鳴り」にも
耳を傾けてみてください
観て 聴いて 触って 嗅いで 味わう
五感で感じ楽しむプラスチックカップフォルダーです
〜 隠された想い 〜
本作品に使用している柄は
仏教 キリスト教 イスラム教 ヒンドゥー教 ユダヤ教
5大宗教をモチーフにしています
国や人種に関係なく
「ただ素敵なもの」
として存在して欲しい、そんな願いが込められています
現在SDGSという言葉をよく耳にします
しかし日本の文化として遥か昔から
リペアの精神、さらにはリペアへの美意識が
あったように思います
工芸と聞くと現在では高価なもの、触ってはいけないもの
といったイメージがあるかもしれません
現代においてディスポーザブルな素材としてのプラスチック
サステナブルな素材としての錫
この時代においての工芸のあり方を模索しました
性別そんな概念からも囚われない
作者の性別が不明
どんな概念からも中立な存在
「素敵」
この言葉だけで成り立つ存在になりたい
そんな想いで製作しました
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